巻頭言


6月25日

ローマの信徒への手紙 25章22〜33節

 

目標を目指して 

諸岡寛 神学生

 本日の聖書箇所は「ローマの信徒への手紙」の最終の箇所となります。パウロはローマの教会の仲間たちに手紙を書き終えようとしています。「今は、もうこの地方に働く場所がなく」「イスパニアに行く時、ローマを訪ねたい」と語ります。イスパニアはスペインですが、当時の地中海地方では「地の果て」です。日本にキリスト教を伝えたザビエルはポルトガルの宣教師ですが、当時は「地の果て」の国の方となります。

 宣教者は主のご命令であれば、「地の果て」に行こうとする要求にかられます。主がお示しになるところであれば、是非行かなければと押し出されるのです。そして再び戻ることなど考えずに、行ってしまおうとするのであります。5/21にはアメリカの日本人教会に渡航準備中の松崎準牧師がお見えになり、平尾と大名でメッセージをされました。

 松崎準牧師は西南神学部で5年学ばれ、そして福岡からは一番遠い北海道の帯広教会に真っ直ぐに遣わされたのであります。そして横浜に遣わされアメリカの日本人教会からの招聘でこれからアメリカに行かれるのであります。松崎準牧師は喜んで主がお示しになるところに押し出されて行かれるのであります。まさにパウロが「地の果て」である「イスパニア」を目指すのと同じお覚悟であります。

 パウロはローマの仲間たちに最後の思いを伝えます。それは貧しいエルサレム教会への献金のことでした。25~26節「しかし今は、聖なる者たちに仕えるためにエルサレムへ行きます。マケドニア州とアカイア州の人々が、エルサレムの聖なる者たちの中の貧しい人々を援助することに喜んで同意したからです。」パウロにとって、異邦人教会から集められた献金を、ユダヤのエルサレム教会に届けるということは、まさに「和解の福音」を実践することでした。でもそれはパウロが「割礼」についてエルサレム教会と激しくぶつかったこともあって、相当危険なものでした。

 そしてそこでパウロは捕えられローマに移され最期を迎えることとなります。「エルサレム教会に献金を届けた後、イスパニアに向かう前にローマのあなた方を訪ねたい。そしてそのときには、キリストの祝福をあふれるほど持って、あなた方のところに行くことになると思っています。」とパウロは語っていたのです。